こどものとも60周年なんでもニュース

「だるまちゃんおんど」が子どもたちの音頭になるまで  ~いまいずみ保育園、よつば保育園、はこのもり保育園、そのべ保育園の取り組みから

<報告1>いまいずみ保育園
教えるというより、
子どもたちと一緒に楽しいことがしたい

DSCF3385[園舎の玄関では年長の子どもたちの作品を展示]

緑の稲がそよぐ水田がそばにあるせいでしょうか? 園庭の草木の間をアマガエルがぴょんぴょん飛び回る、のどかな立地にある「いまいずみ保育園」。こちらの園の納涼祭は先週終了していましたが、年長クラスの担任である井岡先生にお話をうかがうことができました。

保育園児_03[わっしょい!わっしょい!自慢のお神輿をみんなでかついだよ]


「いまいずみ保育園」の取り組みでなんといっても特筆すべきは、納涼祭の踊りの練習と並行して子どもたちと先生が一緒に作り上げた「だるまちゃん神輿」。てっぺんには「だるまちゃん」のはりこ、正面には「だるまちゃん」と「てんぐちゃん」の貼り絵、左右には年長の子どもたち26名全員が自分の顔を描いた「だるまちゃん」の絵が飾られていて、子どもたちひとりひとりが楽しんで神輿づくりに参加したことが伝わってくるすてきなお神輿です。

DSCF3369[子どもたちが楽しめる工夫がいっぱいつまったお神輿]

てっぺんにだるまちゃんをのせることや、おおまかな作りは決めていましたが、子どもたちが楽しんで関われることを組み合わせていった結果、こんなお神輿ができたと井岡先生。左右の絵も最初は、自分の顔を描いてもらう予定でしたが、絵本をよく見ている子どもたちの中には、自分の顔ではなく「だるまちゃん」を描いてくれる子もいたようです。

「子どもたちにとって音頭の振り付けは難しくなかったですか?」そんな問いを井岡先生にぶつけてみると、意外にもきょとんとした顔をされてしまいました。動画の振り付けで、二人組になって「対」になる動きをするところは、小さい子どもたちには難しいかなと思ったので「対」の動きではなく、「同じ」動きにするなど少しアレンジを加えるだけで、子どもたちは練習も楽しんでくれたといいます。

保育園児_01[はっぴ姿もりりしくびしっと決まっただるまちゃんポーズ]

もちろん、ひっこみ思案や照れやさんで、最初はなかなか踊ろうとしてくれない子どもたちもいたようです。「そんなときはどうされるんですか?」と尋ねると、井岡先生は「ようすをみながら少しずつです」ときっぱり。今日は見ているだけ、次の日は一振りの一部だけ……と、少しずつ身体が動くようになって、最後にはみんな踊れるようになっていたとか。

「私は教えるというより、子どもたちといっしょに楽しいことをやりたい」という気持ちが強くて、「だるまちゃんおんど」をはじめて聞いたときも、私自身が「かわいくて楽しそう」と思ったことが、納涼祭で「だるまちちゃんおんど」に取り組むきっかけになったと井岡先生は言います。

井岡先生の「子どもと一緒に楽しいことをやりたい」という気持ちが、踊りの練習や神輿づくりにも息づいているのでしょう。見せていいただいた納涼祭の写真の子どもたちはみんないきいき。「子どもたちが本当に素直だから」と、取材中に何度もおっしゃっていた井岡先生。子どもたちのいきいきとした顔の理由は、井岡先生あってのことなのでしょう。

取材後、当日お会いすることができなかった園長の市川先生から、お手紙をいただきました。その中には「1歳児から5歳児まで、支援の必要な子も、楽しく踊っていました。」との一文。保育園は年齢や発達段階、個性も様々な子どもたちが同じ時間を過ごす場所です。子どもひとりだって、何かを最後までやらせるのは大変です。そんな中で、子どもたちみんなが「だるまちゃんおんど」を最後まで踊ることができるようになる……。運動会もお遊戯会も普段は当たり前のように思っていますが、それらは先生と子どもたちの見えない何かがぴたっと一致したからこそできる、小さな奇跡みたいことなのかもしれない。ふとそんなことを考えさせられた取材でした。

DSCF3380取材協力:いまいずみ保育園
井岡先生

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