こどものとも60周年なんでもニュース

【講演報告】記念すべきフェスタ初日の基調講演は、阿川佐和子さんによる「妄想のススメ」!

agawasan02016年3月19日から21日間にわたって開催された「こどものとも60周年記念フェスタ〜あそぼうつくろう絵本の世界」。かつて中学校だった学校施設をそのまま使用できる「にしすがも創造舎」に初日ゲストとして登場いただいたのは、エッセイスト・阿川佐和子さんでした。

誰もを魅了するトークに定評のある阿川さん、登場されるなり「まさか体育館で講演することになろうとは思いませんでした!」と。講演のための演説台の横にぴょこんと飛び出すような形で、フランクにお話がスタートしました。

agawasan1実は子どもの頃本を読むのが好きではなかったと、いきなりの告白。「本を読まないことがすべての悪事につながる」と考えておられた小説家のお父さま阿川弘之氏(小説家)との、なんとも笑いをさそう攻防(?)や、ふたつ違いのお兄さまである国際政治・法学者の阿川尚之氏と、児童文学作家・翻訳家の石井桃子氏がひらいた「かつら文庫」に通った思い出など、「阿川佐和子」というひとりの人間の軸を形成したエピソードが次々とびだしました。

お話の中では、児童文学者の松岡享子さんの「子ども達が物語を読んだ後の時間がなくなってしまったことが心配です」という懸念を紹介され、子どもたちが本当の意味で「物語」を楽しむために大人がしてあげられることへのアドバイスも。

情報や知識ではないものにこそ子どもの可能性がつめこまれていて、物語を読んだあとの時間は、大人の事情で奪ってはならない「子どもの発見の時間」。子どもたちの妄想のきっかけがちりばめられた物語に触れた後に、読後、ボーッとする時間こそが、子どものなかで物語が昇華されている時間です、と聞き、まさに目から鱗。この日の講演のタイトル「妄想のススメ」でしたが、なるほどそういうことか、と思わず膝を打った参加者の方も多かったのではないでしょうか。

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講演終了後の撮影では、控え室(元中学校の校長室)でちゃめっけたっぷりに黒板に板書をするポーズを決めてくださいました。

<終わり>